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日本とカナダの紅葉比べ

 これは最近の4年間に、日本とカナダで撮影した膨大な数の紅葉の写真の中から、適当に各10枚のみを抜粋した『紅葉のe-写真展』です。
 日本の紅葉は、三重大学のキャンパス内にある素晴らしい日本庭園の三翠園で撮影した、まさに箱庭的な紅葉ですが、これが大学のキャンパス内とは、とても思えないでしょう。私のホームページ『美しき三重大学 ―四季の彩り―』を参照してください。そのURLは、http://hiroshi-t.com/mie-u-seasons.htmlです。道路は大渋滞、駐車場は満車、人・人・人の超満員で、ゆっくりと写真撮影しておれない京都の紅葉の名所とは異なり、三翠園の紅葉は、京都以上に美しいにも関わらず、メインキャンパスの広さが全国でトップ5位以内という非常に広大なキャンパスだからなのか、三重大学内ですら三翠園はあまり知られていないので、いつ行っても誰もおらず、落ち着いてじっくりと思う存分にいくらでも撮影でき、まるで自宅の庭のようです。誰もいないので、京都の名所などのように、写したくない知らない人が大勢写り込む不可避的写真は全くなくてラッキーです。
 カナダの紅葉は、ケベック州にある世界一の紅葉の名所と言われている雄大な大自然の中のメープル街道で撮影したものです。全長はなんと約800kmもあります。北緯で言えば北海道よりも少し北で、樺太くらいの位置にあります。『メープル街道』という名称は、日本人が勝手に付けた日本でのみ通用するものであり、現地では『メープル街道』とは全く言いませんので、現地でドライブする時などには注意が必要です。現地の人に聞いたところ、単に”Trans Canadian Highway”という名称の道路だそうです。この辺はフランス語圏なので、英語が通じないこともあります。メープル街道へは、いつもニューヨークから車で行きますが、思う存分に撮影できる、きままなマイペースの撮影旅行となります。ここの紅葉の見頃は9月下旬から10月上旬で、すぐに散ってしまいますが、ベストの日は年によって少し異なります。メープル街道のスケールの大きさには、とにかく圧倒されます。ローレンシャン高原にあるMont Tremblant(フランス語式の山の名称で標高875m)の山頂から見ると、なんと360度近くが地平線の果てまでパノラマで紅葉が続いており、大きな湖もあってそこに紅葉が映り込んで赤い湖面となるなど、やはりここは世界一の紅葉の名所に間違いありません。日本の紅葉の名所と比べると、全く比較にならないほど超広大で人も極端に少なく、ゴージャスな紅葉など、とにかく色んな点で最高です。
 メープル街道の紅葉を知ってからは、どこへ行っても満員でスケールの小さい日本の紅葉の名所へは、行く気がしなくなってしまいました。少しですが、以下の写真で両者を比較してみてください。背景のスケールはもちろんのこと、カエデの葉の形まで全く違いますし、日本のカエデより大きいです。日本からは遠いですが、ぜひメープル街道へ行ってみてください。きっと病み付きになりますよ。
 最後に日本の紅葉の弁護もしておきます。かなり以前に、日本の東北地方の大自然の中の紅葉巡りをしたことがありますが、その時は、ほとんど人がおらず、紅葉もきれいで素晴らしかったです。実は京都と私は特別の関係にありますので、上記に反し、昔からの京都の紅葉の写真も大量にあります。残念ながら、紅葉の色は年々悪くなってきております。やはり京都の紅葉には、雅や優雅さが感じられます。歌にも多く読まれ、さらに色々と故事・逸話があるなど、芸術・文学・歴史などの面で、なかなか奥が深いです。これは、単なる植物としか思わないカナダの紅葉との大きな違いです。

★箱庭的な日本の紅葉


★雄大な大自然の中にあるカナダの紅葉


 
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