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『お茶で健康長寿を! 茶人は長生き!』

 私のモットー・座右の銘は、『健康がすべてではない。しかし、健康がなければ、すべてはない。』です。人生は何をするにも健康第一であり、結局のところこれに尽きると思います。人間の最大(限界)寿命は、遺伝子DNA末端部のテロメア短縮などのために120歳くらいですので、致命的な病気や事故に遭遇しなければ、人間は120歳くらいまで生きられる可能性を秘めた生物なのです。しかし現実には、それよりもずっと以前に生活習慣病などで他界しますので、120歳まで生きられるのは奇跡に近く、万が一そこまで生きることができれば、世界一の長寿者となります。
 がんをはじめとする生活習慣病や老化の根本原因の大半は、『活性酸素種(酸化ストレス)』『精神的ストレス』だと言われています。つまり『広義のストレス』を低減させることが、生活習慣病の予防などに最も重要であり、ひいては健康長寿につながると思われます。
 そこで、現在までに460種類以上の一般的な食品のDPPHラジカル消去能(活性酸素種の消去能で酸化ストレスの解消と関係深いもの)を、電子スピン共鳴装置(ESR)という大型の分析装置を用いて測定したところ、以前に我々が開発した黒ニンニクや、緑茶、コーヒー、紫イモなどに特に強い消去能が検出されました。さらに竹尾茶業との共同開発で、お茶の栽培から茶葉の加工に至るまで徹底的に検討し、ついに商品化に成功した『有機茶パウダー』のDPPHラジカル消去能は、それまで最高であった我々の開発した『黒ニンニク』に比べて、同一重量比でなんと約130倍も高く、これは今まで測定したあらゆる食品中で群を抜く特別に高い値であり、もうこれ以上のものを開発するのは不可能ではないかと思われる究極の食品です。

筆者が竹尾茶業と共同開発した抗酸化力抜群の『有機茶パウダー』
(『三重大学ブランド』も取得している人気商品)


 近年の研究で、お茶にはカテキン類を中心とする抗酸化作用やがんの予防と治療をはじめとする実にさまざまな素晴らしい効能があることが科学的にわかってきましたが、微力ながら、私もそのような領域の研究を行っております。がんなどの予防に効果が高いと言われている多種類の有効成分が茶葉には高含量で含まれており、茶葉を粉末状にして、そのすべてを食すれば、これらの有効成分のすべてを摂取できるのが利点です。緑茶の場合には、お茶として普通に飲む抽出液中には抽出されずに葉の中に残留したままの有効成分が多種類かつ量的にも多くあり、特に脂溶性の成分(たとえばβ-カロテン、ビタミンEなど)は全く抽出されずに、茶殻の中に残ったままで捨てられてしまいますので、非常に惜しいことです。筆者が独自に調査したところ、次に示すのように、昔から茶人(僧侶、武将、実業家などとの兼任でもある人が多い)は、一般に各時代の平均寿命に比べて格別に長命ですが、粉末状のお茶(抹茶など)を丸ごと飲み続けていることが、その第一の理由ではないかと考えております。たとえば鎌倉時代の栄西禅師は、なんと当時の平均寿命の3倍も長生きしました。


 お茶が最初に日本に入って来たのは平安時代の初期ですが、鎌倉時代になって、日本の茶祖と呼ばれている臨済宗の開祖である栄西禅師(1141-1215)が中国・宋に渡り、天台山にこもって禅宗の修行をしつつ、お茶についての情報も収集した結果、お茶には健康長寿の効能があることを知り、帰国後の建暦元年(1211年)に、全巻漢文体で上下二巻の『喫茶養生記』を著しました。ここでのお茶とは粉末茶のことです。そして、その著書の序の冒頭に、『茶也養生之仙薬也。延齢之妙術也。山谷生之其地神霊也。人倫採之其人長命也。』と記しておりますが、これを日本語式に表記しますと『茶は養生の仙薬なり。延齢の妙術なり。山谷これを生ずればその地神霊なり。人倫これを採れば、その人長命なり。』となります。お茶を飲むと長生きすることを、すでに800年も前に、自らの著書に書いているのは驚きです。当初は、お茶は嗜好飲料ではなくて薬とみなされておりました。ちなみに、その当時(鎌倉時代)の日本人の平均寿命は25歳くらいでしたが、栄西は、その時代に、なんと74歳まで長生きしました。また、その次の世代の非常に有名な茶人である村田珠光(室町時代)は、80歳まで長生きしました。独自に調べた歴代の著名な茶人の寿命を上記の表に示しましたが、各時代としては皆さん本当に驚くほど長生きです。粉末茶を飲み続けて『酸化ストレス』を解消していたことと、茶室で心静かに『わび・さび』の世界に没頭して『精神的ストレス』を解消していたことが長生きの原因であろうと思い、健康長寿と茶道の関係の研究も現在しております(単に趣味で茶道を始めたのは18歳から)。健康長寿のためには、粉末状の茶葉をそのまま飲んでしまうことが重要ですが、普通の抽出液の緑茶でも、毎日たくさん飲む地域には長生きの人が多いとのことで、たとえば静岡県の掛川市などがその実例のようです。そのことが、NHKのテレビ番組『ためしてガッテン』で、平成23年の1月12日と3月9日に放送されました。
 体内で活性酸素種が発生する原因としては、放射線被曝激しい運動喫煙ストレスをはじめ様々ですが、たとえば、放射線に被曝しますと、体内の水分が励起されて活性酸素種(主として『ヒドロキシラジカル』)が生成し、それが遺伝子DNAを攻撃すると、損傷を受けた部位によっては、『がん』の原因となり、その異常細胞が増殖を続けて、10〜30年後に検診でやっと『がん』として見つかる大きさになります。『がん』は、現在の日本における死亡原因のダントツ1位で、年間三十数万人が亡くなっている最悪の病気です。がん対策として、活性酸素種の消去能の高い食品を食べ続けると予防効果が出ると思われます。健康長寿のためには、そのような食品群を継続的に摂取されることをお薦めします。まさに『継続は力なり』です。さらに、お茶を飲んでホッと一息入れるなど、精神的ストレスの低減にも、お茶は活用できます。以前からよく言われていることですが、がん予防には、β-カロテン(プロビタミン)、ビタミン、ビタミンニコチン酸、食物維などが効果があるとのことで、筆者は太字の部分の語呂合わせをして『がん予防に効果が高いビタミンのACEだ、ニコっとせんかい!』と言っています。茶葉にはこれらの有効成分の、いずれもがかなりの含量で含まれていることを、実際に『日本食品標準成分表』の全ページを調べてみて、発見しました。これらの有効成分のすべてを高含量で含む食品は、茶葉以外にはないようです。今後さらに、お茶と健康長寿について各方面から幅広く深く研究していきます。
とにかく生活習慣病対策は、まず予防、次に早期発見・早期治療です。

 自分で設計・施工・命名したお茶席『健長庵』(健康長寿に由来)にて、趣味と実益を兼ねて自作の黒釉茶碗で『有機茶パウダー』を飲んでいる筆者。
写真の掛軸と花入は川喜田半泥子作、釜は高橋敬典作。
(2011年3月撮影)

 

以下は、参考資料です。

 鎌倉時代になんと74歳まで生きた建仁寺  
開山・日本の茶祖・栄西の肖像画  
(京都・建仁寺の掛軸を複写させてもらったもの)   
 800年前に「お茶は健康長寿によい」ことを
書いた栄西の著書『喫茶養生記』の表紙
鎌倉・寿福寺本(重要文化財)の復刻本で
田口寛の蔵書

その本の冒頭部分
お茶は健康長寿によいことが最初に書いてある。


栄西禅師 茶碑 (京都・建仁寺) この茶碑の前に咲いていた『お茶の花』
(2011年11月撮影)


田口寛作『お茶の花と葉をイメージしたキャンドルスタンド兼線香立て』
(焼き物でできており、花は萩釉、葉は織部釉)


お茶の健康成分で最も重要と思われるカテキン類について







 茶葉が太陽光の照射を受けると茶葉中で活性酸素が発生し、障害を受けるので、それを防止するためにカテキン類が作用している。カテキン類は旨味成分のテアニンから作られているので、茶葉に太陽光が多く当たるほどテアニン量が減少し、カテキン類の量が増加する。




 従って、抗酸化力が非常に強くて抹茶や玉露のような旨味・甘味のあるお茶は作れない。カテキン類が多いお茶は、テアニンが少ないので苦味がある。まさに、『良薬は口に苦し』です。


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