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(三重県)『産学官トップ四者座談会』での呈茶

◎岡本直之・三重県経営者協会会長(三重交通グループHD社長)
◎内田淳正・三重大学学長
◎鈴木英敬・三重県知事
◎前葉泰幸・津市長

の四者による読売新聞社主催の『産学官トップ四者座談会』が2013年4月17日(水)13時から三重県総合文化センターの敷地内にある本格的な茶室で開催され、呈茶を行いました。
 三重県に関係する座談会ですので、茶道具などもそれにふさわしい三重県に関係の深いものを厳選して使用しました。その主なものは下記のようです。

掛軸: 川喜田半泥子筆
【川喜田半泥子(1878〜1963年)は三重県の偉大な財界人・芸術家でした】
花入: 川喜田半泥子作 志野
花: 三重大学キャンパスに咲いていた藪椿
主菓子: 津市・清観堂製『牡丹』
干菓子: 伊賀市・紅梅屋製で全国的に有名な『さまざま桜』
(松尾芭蕉の詠んだ『さまざまのこと思ひ出す桜かな』にちなんだお菓子)
茶杓: 川喜田半泥子作 銘『コンニチワ』
茶碗: @川喜田半泥子作 井戸茶碗 銘『いせの思出』
A川喜田半泥子作 志野茶碗 銘『昧旦』
 (『昧旦』とは『夜明け・暁』などの意味)
B谷本光生作 伊賀茶碗 銘『宇宙』

【谷本光生 先生(1915〜2012年)は、古伊賀の復興に尽力された伊賀焼の大名人で、非常に親しくさせていただいておりましたが、惜しくも昨年の2月29日に96歳で他界されました】

C谷本光生作 伊賀茶碗 銘『永劫』
 菓子鉢:  僭越ながら筆者自作の萩釉

呈茶の時の様子

 左から順に:
   岡本直之・三重県経営者協会会長(三重交通グループHD社長)
   内田淳正・三重大学学長
   鈴木英敬・三重県知事
   前葉泰幸・津市長
   渡辺由布(ゆう)・三重大学裏千家茶道部部長
   筆者
   服部早央里・三重大学裏千家茶道部年長部員(大学院2年生)


2013年5月1日発行の読売新聞の三重版に掲載された記事の一部





手伝ってくれた三重大学裏千家茶道部部員と茶室の前で記念撮影
右:渡辺由布(ゆう)・三重大学裏千家茶道部部長
  左:服部早央里・三重大学裏千家茶道部年長部員(大学院2年生)


当日使用した主な抹茶茶碗は以下のようです。

 川喜田半泥子作 井戸茶碗 銘『いせの思出』  川喜田半泥子作 志野茶碗 銘『昧旦』(まいたん)

谷本光生の最高傑作の伊賀茶碗 銘『宇宙』 


谷本光生 先生が 93歳の時にその茶碗と記念撮影


   谷本光生の最高傑作の伊賀茶碗『宇宙』の
実物とその掲載ページ
 拝受したサイン入りの谷本光生の名著『伊賀焼』
(2009年5月 誠文堂新光社発行)
 上記の本『伊賀焼』に今回使用したこの茶碗が谷本光生選択のトップクラス茶碗として掲載されている

『伊賀焼』 谷本光生著、撮影 高島秀吉、誠文堂新光社、2009年発行より転載


谷本光生のもう一つの最高傑作の伊賀茶碗 銘『永劫』


谷本光生 先生が 92歳の時にその茶碗と記念撮影






この茶碗(銘:永劫)は、ハイレベルなやきものの専門誌で季刊誌の『炎芸術』(No.114, 2013夏号2013年5月1日発行・阿部出版株式会社)の25ページに掲載されました。






依頼を受けて写真撮影用にお貸しし、その本に掲載された谷本光生のもう一つの最高傑作の
伊賀茶碗(この25ページの左上に掲載)
 その茶碗の掲載部分のアップ
(伊藤ゆうじ氏撮影)



田口寛 自作 萩釉菓子鉢


お茶会用の干菓子として全国的に非常に有名で
春のお茶会によく使われる伊賀市・紅梅屋の『さまざま桜』


 裏千家の系列の出版社で茶道関係の本を中心に発行している京都に本社がある淡交社刊の『今月使いたい茶席の和菓子270品』初版の表紙      (出版社の許可を得て転載)

 その本の37ページに『さまざま桜』が紹介されています。掲載されている全270品中の干菓子で三重県産のものとしては、『さまざま桜』は唯一のものであり、非常に名誉あることです。この干菓子の名前は、松尾芭蕉が久し振りに伊賀の故郷を訪ねて『さまざまのこと思ひ出す桜かな』と詠んだ句に由来しています。